Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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うもんとりものちょう

右門捕物帖(二)

佐々木 味津三

Leggi 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 221.941 caratteri · 435 schermate

Aozora Bunko

ぐいと、十兵衛のほうへあごをしゃくってみせましたものでしたから、やさきがやさきです。ちゅうちょなく伝六に導かれていったその姿を見迎えながら、落としまゆにお歯黒染めた、まだみずみずしいうばざくらの若後家が声をひそめると、もっけもないことをささやきました。

「主人の身で、使用人のことをあしざまに申しますのは、はしたないようでござりまするが、どうも十兵衛どんがこのごろ毎晩おかしいんでございますよ」

「どのようにおかしいのでござる?」

「毎晩日の暮れどきになりますと、水茶屋者らしい女がこっそり呼び出しに参りまして、十兵衛どんがまたそわそわしながら目色を変えて、いっしょにどこかへ出ていくんでございますよ」

「なにッ、茶屋女でござるとな! ふうむ! そうか! どうやら、きょうばかりは伝六様にいい音を出されたな。――なによりのこと聞かしてくださった。じゃ、伝六ッ、辰ッ。久しぶりで立ちん坊だ。むだ口きくなよ」

がぜん、十兵衛に対する疑雲が数倍の濃度を増してまいりましたので、それと感づかれないようにあっさり引き揚げると、そこの路地奥のへいぎわにぴたりと身を寄せながら、疑問の番頭の行動監視を始めました。