Classici giapponesi con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(二)
佐々木 味津三
Leggi 右門捕物帖(二) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 221.941 caratteri · 435 schermate
後学のため、ちっとだんなのつめのあかでももらって煎じて飲みな」
いつも変わらぬ右門のゆかしい一面をここにおいても見せましたので、すっかり伝六がわがことのように大みえをきりながら、さっそく命令どおり近くの自身番へ手錠を取りに駆けだそうとすると、まことに人は意気のものです。いや、げにこそ徳は孤ならずでありました。およそ世のこと人のことは、その人おのずからの心がら人徳によって、きのうの敵もきょうは味方になるとみえ、今まで江戸魂の意地張り強く、死しても口はあけじといわんばかりに、がんとして緘黙を守っていたそれなる鳶頭金助が、右門のつねに忘れぬいたわりと慈悲の心に、さしも強情の手綱がとけて、ころりと参ったものか、走りだそうとした伝六を呼びとめていいました。
「ちょっと、ちょっとお待ちなせえまし。こればっかりは口が裂けても申しますまいと思ってましたが、慈悲の真綿責めに出会っちゃかなわねえ。おわけえに似合わず、そちらのだんなは、あっぱれ見上げた男っぷりだ。あっしも江戸っ子冥利に、すっぱりかぶとをぬぎましょうよ」
うって変わって自白するといいだしたものでしたから、右門の喜びはいうまでもないことでした。