Classici giapponesi con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
Leggi 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 167.105 caratteri · 337 schermate
「おまえたアちがわあ!」
駆けだそうとしたとき、騒ぎを聞きつけたとみえて、自身番の町役人たちが、ちょうちん、龕燈、とりどりにふりかざしながら、どやどやとはせつけました。
「参ったか! 右門じゃ。だれかはようあかりを貸せい」
龕燈をうけとると、高くかざして枝先を照らしながら、じっとまずその位置を見しらべました。
ところが、不思議です。くくっている枝は、幹からくねりと下回りに曲がって、川の上に二間近くも突き出た場所でした。首つりの名人ならいざしらず、普通の者ではとうていはい上っていかれるような枝でない。不思議に思って、幹から根もとを念のためにしらべると、やはり上っていったらしい足跡も形跡もないのです。
「ちっと変なにおいがしてきやがったな。あかりをもう二つ三つ寄せてみろ」
集めて照らしたその灯が死体へ届くと同時でした。
「よッ。目をあいているな!」
はぜあがったようなおどろきの声が、名人の口から放たれました。五人ともに、死人はかっと目を見開いて、気味わるく虚空をにらんでいるのです。ばかりか、歯もむいているのです。舌も出しているのです。――他殺の証拠でした。