Classici giapponesi con furigana
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うもんとりものちょう
右門捕物帖(四)
佐々木 味津三
Leggi 右門捕物帖(四) (うもんとりものちょう) di 佐々木 味津三 (ささきみつぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 167.105 caratteri · 337 schermate
「なに感心していやがるんでえ。大急ぎでひと回り、回ってきな」
「どこを回るんですかい」
「決まってらあ。人相も風体もつかまえどころのねえやつらを目あてに江戸じゅう捜してみたって、目鼻はつかねえんだ。詮議の手を変えるんだよ。こうなりゃ、絞め殺された五人の身性を洗うよりほかに道はねえ。うわさを聞いて、身寄りの者が引き取りに来たかもしれねえから、第一にまず北鳥越の今の自身番へいって探ってくるんだ。なんの音さたもねえようだったら、ご番所へ駆け込みがはいっているかもしれねえから、北町南町両方洗ってきなよ」
「承知のすけだ。だんなはどこでお待ちなさるんですかい」
「鼻のさきの向いたほうで待っているよ。早く帰ってくるんだぜ……」
伝六は右、右門は左、分かれて八丁堀へ帰りついたのは、とうにもう五ツを回って、かれこれ四ツ近い刻限でした。
しかし、さすがに今宵の名人は、少し様子が違うのです。ひとたびこうと眼をつけて詮議の手をのばしたからには、よしや途中手がかりのつるが切れるようなことがあったにしても、そこからさらに思いもよらぬ新芽の手づるをみつけ出して、詮議の手もまた計り知れぬほうへ伸びてくるのがつねであるのに、今度のこの怪奇な事件ばかりは、ふっつりとつるが切れたままで、新芽はおろか、まるで見当もつかないのでした。