Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あいえんきえん

合縁奇縁

佐々木 邦

Leggi 合縁奇縁 (あいえんきえん) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 11.349 caratteri · 23 schermate

Aozora Bunko

「いや、露骨だからさ。もっと婉曲に行きたい」

「それじゃ何か考えがあるのかい?」

「水鳥会は何うだろう? 水鳥は呑気そうに浮いているけれど、足は始終足掻いている。僕達もこうやってノコ/\散歩して無駄口を叩いているけれど、肚の中は立身出世を念がけて間断なく足掻いている」

「なるほど」

「そこを現して水鳥会さ」

「巧いね」

「これは好い」

と尾崎君と僕が賛成して、会の名が水鳥会と定った。その晩は発会式の積りで天丼を食べた。

夏の暑さで中止になった散歩が秋になってもそのまゝだった。雨降りが続いたからかも知れない。冬になってから、尾崎君の家へ遊びに行くことが始まった。尾崎君のところは僕と黒須君の家の中間にあったから、都合が好かった。相変らず、立身出世を話す。或晩、尾崎君と黒須君が揃って、僕のところへ訪ねて来た。

「井沢君の家は何方隣りだね?」

と黒須君が訊いた。黒須君は正覚君と商業学校で同級だった。

「此方だよ。養子に定って東京の仏教大学へ行っている」

「君が僕のことを知らせたと見えて、東京から手紙をくれたよ」

「僕のところへもチョク/\来る。大変な手紙だったろう?」

「驚いたよ。