Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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よしわらしんわ

吉原新話

泉 鏡花

Leggi 吉原新話 (よしわらしんわ) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 37.157 caratteri · 75 schermate

Aozora Bunko

)

(勝手にしろ、馬鹿な。)

と唾吐くように、忌々しそうに打棄って、子爵は、くるりと戸外を向いた。

(随意にしょうでは気迷うぞいの、はて?……)

とその面はつけたりで、畳込んだ腹の底で声が出る。

(さて……どれもどれも好ましい。やあ、天井、屋の棟にのさばる和郎等! どれが望みじゃ。やいの、)

と心持仰向くと、不意に何と……がらがら、どど、がッと鼠か鼬だろう、蛇も交るか、凄じく次の室を駆けて荒廻ると、ばらばらばらばらと合せ目を透いて埃が落ちる。

(うむ、や、和郎等。埃を浴びせた、その埃のかかったものが欲いと言うかの――望みかいの。)

ばたばた、はらはらと、さあ、情ない、口惜いが、袖や袂を払いた音。

(やれ羽打つ、へへへ、小鳥のように羽掻を煽つ、雑魚のように刎ねる、へへ。……さて、騒ぐまい、今がはそで無い。そうでは無いげじゃ。どの玩弄物欲しい、と私が問うたでの、前へ悦喜の雀躍じゃ、……這奴等、騒ぐまい、まだ早い。殿たち名告らずば、やがて、選ろう、選取りに私が選って奪ろう!)

(勝手にして、早く退座をなさい、余りといえば怪しからん。無礼だ、引取れ。)

と子爵が喝した、叱ったんだ。