Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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よしだしょういん

吉田松陰

徳富 蘇峰

Leggi 吉田松陰 (よしだしょういん) di 徳富 蘇峰 (とくとみそほう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 135.622 caratteri · 269 schermate

Aozora Bunko

ただ彼は時に死よりも重きものあるを観、これを成さんがために死をも辞せざりしなり。然れば彼は要撃の事をも、中頃に至って要諫とはいい更えたり。然れども井伊大老已に彼を死地に処かんとす、それ将た何の益有らん。彼はここにおいて死せざるべからざるを知り、死を待てり、死に安んぜり。彼は十月二十六日の黄昏、『留魂録』を書了り歌を題して曰く、

呼び出しの声まつ外に今の世に

待つべき事のなかりけるかな

と。読んでここに到る、吾人は実に彼が平生得る所のもの、すこぶる浅からざりしを覚う。ケートが死せんとするや、自らプレトーの霊魂不滅の文を誦せり。コンドルセーが山岳党のために獄に幽せらるるや、獄中に安坐して、死を旦夕に待つに際し、なお人類円満の進歩を想望して、人生進歩の一書を著せり。彼豈にこれに愧じんや、実に彼の心は死だもなお動かすべからざるものありしなり。

かくの如く彼は、十月二十七日において、遂に評定所において死刑の宣告を受けたり。その宣告たるや、実に幕法のすこぶる峻酷なるを見るに足るものあり。曰く、

(杉百合之助へ引き渡し蟄居申付け置き候浪人)吉田寅次郎

其方儀、外夷の情態等相察すべしと、去る寅年異国船へ乗込む科に依り、父杉百合之助へ引渡し在所において蟄居申付け請る身分にして、海防筋の儀なお頻りに申し唱え、外国通商数港御開き相成り