Classici giapponesi con furigana
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めいじんじごく
名人地獄
国枝 史郎
Leggi 名人地獄 (めいじんじごく) di 国枝 史郎 (くにえだしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 149.286 caratteri · 301 schermate
「ナーニそれとて曰くはないのさ。あんまりお前が綺麗なので、それでいたずらをしたってやつさ」
「ヘン、おっしゃいよ、おためごかしを」
米八は横目で睨む真似をした。
「そうはいうものの惜しいことをした。あれは俺から五渡亭に頼んで、わざわざ描かせた看板だからな」
「そんなことどうでもよござんすよ」まだ米八は機嫌が悪い。「それに妾にはこの芝居、なんだか小気味が悪くってね」
「へえ、どうしてだい、おかしいね。いりだってこんなにあるじゃないか」今度は次郎吉が不満そうにした。
「だって、あんまりなまなましいんですもの」
「なまなましいって? どうしてかい?」
「だってお前さんそうじゃないか。泥棒芝居の鼓賊伝、ところで主人公の鼓賊ときては、現在江戸を荒し廻っていて、お上に迷惑をかけてるんでしょう」
「うん、そうさ、だからいいのさ。つまり何んだ、はしりだからな。そうとも素敵もねえ際物だからな。……もっとも他にも筋はある」
「ええ、そりゃありますとも。追分唄いの甚三馬子だの、宿場女郎のお北だの、あくどい色悪の富士甚内だの。……」
「それから肝腎の探索がいらあ」
「ええ、見透しの平七老人」