Classici giapponesi con furigana
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めいくんただゆき
名君忠之
夢野 久作
Leggi 名君忠之 (めいくんただゆき) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 15.683 caratteri · 32 schermate
左手には薩州から拝領の延寿国資の大刀……右手には最愛の孫、与一昌純の手首をシッカリと握って、居丈高の片膝を立てていた。
並居る西村、塙代両家の縁家の面々は皆、顔色を失っていた。これ程の放言を黙って聞き流した事が万に一つも主君忠之公のお耳に達したならば、どのように恐ろしいお咎めが来る事かと思うと、生きた空もない思いをしているらしく見えた。
「面白い。一言申残しておくが、吾儕は徒らに女色に溺れる腐れ武士ではないぞ。馬術の名誉のために、大島の馬牧を預ったものじゃ。薩州から良い種馬を仕入れたいばかりに、島津家と直々の交際をしたものじゃ。大名の島津と、黒田の家来格の者が対等の交際をするならば黒田藩の名誉でこそあれ。ハッハッ、それ程の器量の武士が又と二人当藩におるかおらぬか。それを賞めでもする事か、咎め立てするとは心外千万な主君じゃ。しかもそのお咎めを諫めもせずに、オメオメと承って来る大目付も大目付じゃ。当藩に武辺の心懸の者は居らんと見える。見離されても名残りはないと云うておこうか。御一統の御小言は昌秋お受け出来ませぬわい。ハッハッハッハッ……」
「……………」