Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
めいしょうまんげつ
名娼満月
夢野 久作
Leggi 名娼満月 (めいしょうまんげつ) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 18.840 caratteri · 37 schermate
……ところがその評判につれて、お二人様のお姿が、京、大阪界隈にフッツリと見えなくなりますると、御老人の気弱さからでも御座りましょうか。金丸大尽様が何とのう御周章になりまして、お二人様から、どのように満月が怨まれていようやら知れぬ。満月と自分の身体に万一の事がないうちにと仰言るような仔細で、こちらからお願い申上げまする通りのお金を積んで、満月ことを御身請なされまして、嵯峨野の奥の御邸を御造作なされ変えて、お城のように締りの厳重な一廓を構え、その中に美事な別荘好みのお家敷を作り、水を引き、草木を植えて、満月をお住まわせになりました。
……それは見事なお構えで御座いました。お客にお出でになりましたお江戸の学者、鼻曲山人様も、お筆に残しておいでになりまする。私どもが御機嫌伺いに参りましても根府川の飛石伝い、三尺の沓脱は徳山花崗の縮緬タタキ、黒縁に綾骨の障子。音もなく開きますれば青々とした三畳敷。五分縁の南京更紗。引ずり小手の砂壁。楠の天井。一間二枚の襖は銀泥に武蔵野の唐紙。楽焼の引手。これを開きますると八畳のお座敷は南向のまわり縁。紅カリンの床板、黒柿の落し掛。