Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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りんしょくしんのやど

吝嗇神の宿

坂口 安吾

Leggi 吝嗇神の宿 (りんしょくしんのやど) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 8082 caratteri · 17 schermate

Aozora Bunko

死んだらバラバラにして捨てちゃえばいいよ」

「たのむ。オイ」

ようやくオタツの手を放させて、シシド君の首から手ヌグイをほどく。この時ばかりは指先の魔術も魔力を失い、まったくシドロモドロだ。大急ぎでバケツの水をもってきて、ぶッかける。シシド君、静々と生き返った。

「ワアー生きた。ありがたい。助かった」

と大感激。思わず腰がぬけるほど張りつめた気持がゆるみ、うれし涙が頬をつたう。しかし、感きわまっているのはドロボー君ただ一人である。生き返ったシシド君も、殺しそこねたオタツも、何事もなかった如くに、いささかも取り乱した様子がない。シシド君はヒシャクの水をぶッかけられたと同じだけの反応を呈しているにすぎないのだ。

★

ドロボー君はその晩一睡もできなかった。三畳のシシド君の存在が気がかりで仕様がない。オタツに首をしめられた復讐に、深夜に起き上って、殺しに来やしないかと心配でたまらないのだ。

ところが、三畳からはシシド君の大イビキがきこえる。このイビキが曲者。大イビキと見せて、眼をあけているのかも知れない。

ところが、また、ドロボー君のすぐ隣にはオタツがこれも大イビキでねている。