Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
うたのたてやましんじゅういっきょく
唄立山心中一曲
泉 鏡花
Leggi 唄立山心中一曲 (うたのたてやましんじゅういっきょく) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 30.835 caratteri · 61 schermate
藤助は、ぎょろりとしながら、頬辺を平手で敲いて、
「この人相だ、お前さん、じろりとよりか言いようはねえてね、ト行った時、はじめて見たのが湯女のその別嬪だ。お道さんは、半襟の掛った縞の着ものに、前垂掛、昼夜帯、若い世話女房といった形で、その髪のいい、垢抜のした白い顔を、神妙に俯向いて、麁末な椅子に掛けて、卓子に凭掛って、足袋を繕っていましたよ、紺足袋を……
(鋳掛……錠前の直し。)……
ちょっと顔を上げて見ましたっけ。直に、じっと足袋を刺すだて。
動いただけになお活きて、光沢を持った、きめの細な襟脚の好さなんと言っちゃねえ。……通り切れるもんじゃあねえてね、お前さん、雲だか、風だか、ふらふらと野道山道宿なしの身のほまちだ。
一言ぐらい口を利いて、渋茶の一杯も、あのお手からと思いましたがね、ぎょっとしたのは半分焦げたなりで天幕の端に真直に立った看板だ。電信局としてある……
茶屋小屋、出茶屋の姉さんじゃあねえ。風俗はこの目で確に睨んだが……おやおや、お役人の奥様かい。……郵便局員の御夫人かな。
これが旦那方だと仔細ねえ。湯茶の無心も雑作はねえ。西行法師なら歌をよみかける処だが、山家めぐりの鋳掛屋じゃあ道を聞くのも跋が変だ。