Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

うそアつかねえ

嘘アつかねえ

山本 周五郎

Leggi 嘘アつかねえ (うそアつかねえ) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.523 caratteri · 24 schermate

Aozora Bunko

「あたい遊ばせるの上手よ、ねえ、好きなことだったらどんなことだってさせてあげるわ、まだ骨が固まってないから普通の姐さんじゃ出来ないことが出来るわ、いちど遊んだお客さんはみんな忘れられないッて云うわ、ねえ、いちどでいいからあたいを買ってよ」

痩せて骨だけのような腰を押付け、すばやく信吉の手を取って自分の股の中へ入れようとした。信吉はそれを振放し、財布を出して、幾らかを掴んでお琴の手に握らせた。

「これを持って帰りな、おじさんは意気地なしでだめなんだ」

「ふん、きれエみたいなことを云うわね」

お琴は銭を握るとうしろへとび退いた。そして若い毛物のようなぎらぎらする眼でこちらを睨み、憎悪をこめて罵った。

「これを持ってけが呆れるよ、ひとの股へ手を入れて唯呉れるようなこと云やアがる、あたいはそんなあまいンじゃないんだよ、見そくなッちゃアいけないよ」

そして鼬のように外へとびだしていった。

「――食うため、か」信吉は眼をつむってそう呟いた、「――食うために、お互いが騙し、お互いが憎み、汚しあい、……いつまでも、子も孫も、この世が終るまで、同じことを繰り返してゆく、いつまでも、……食うために」