Classici giapponesi con furigana
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よんじゅうはちにんめ
四十八人目
森田 草平
Leggi 四十八人目 (よんじゅうはちにんめ) di 森田 草平 (もりたそうへい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 56.183 caratteri · 112 schermate
怺えに怺えた涙が胸に痞えて、
「ひ、ひ、ひ――ッ!」と、これもその場に泣き伏してしまった。
小平太はその泣声にむっくり顔を上げた。そして、しばらく女の打顫う胴体を見入っていたが、何と思ったか、
「おしお、さらばじゃ!」と言ったまま、すっくと立ち上った。
おしおも吃驚して顔を上げた。
「血相変えて、今ごろどこへ行きなさんす?」
「どこへという宛もない」と、小平太は立ったまましおしおとして言った。「わしはただ、よそながらでもお前の顔が見たさに、恥を忍んでここまで来たばかりだ。わしはもうお前の良人と呼ばれる値打はない。お前もわしのようなものと縁を結んだのが因果じゃと諦めてくれい。こうしてお前の顔を見たのをせめてもの慰めに、わしはただわしの行く所へ行くつもりだ!」
「まあまあ待ってくだされ」と、おしおは立って小平太の袖に取縋った。「お前がそのように言わんすのももっともじゃ。もっともじゃが、わたしはわたしでまだ言うことがある。まあまあ下に坐てくださんせいなあ」
言われるままに小平太はふたたびなよなよと下に坐った。おしおはその膝に取縋って、涙を持った眼に下からじっと男の顔を見上げながら、