Classici giapponesi con furigana
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トソンラン
土城廊
金 史良
Leggi 土城廊 (トソンラン) di 金 史良 (きむさりゃん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 25.752 caratteri · 52 schermate
ずっと気になっている、昨日の婦の云った謎のような言葉、それはどういう意味にとっていいのであろう。城内に貸部屋でも見附ければほんとうに婦は来てくれるのだろうか。爺はようやく幸福な気持を取りもどし、胸をわくわくふるわせるのだった。
それで二人の地代収金員が小屋へ現われた時は、いよいよ元三は相好をくずして迎えた。
「う、わしあ払うだけに、近き内城内に一つ部屋さ頼みますだで」
収金員達は呆気に取られて何も答えなかった。爺は背中をちぢかめるとうんうん唸り古足袋を脱ぎ取った。白銅貨が三つばかりその中からばらばらと落ちる。それを急いで一つ一つ拾い上げると、
「う、十銭、五銭、十銭……」と手渡しつつ念を押した。
「う、二十五銭でがす、間違うでねえだ……わっしあ、丁元三だからな、ちゃんと払っただからな」
そして悪臭のひどい蓬頭を収金員の帳簿の上に突っ込んで、如何にも自分の名を捜し当てようとするように太指をちらつかせた。収金員達は熱いストーブにでも近寄ったように体をおこして爺をじっと睨み附けた。元三はようやくそこでばつ悪そうに味噌歯をむき出して「くくく」と笑った。「見附からねえだかな」