Classici giapponesi con furigana
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もぐらとらくばん
土鼠と落盤
黒島 伝治
Leggi 土鼠と落盤 (もぐらとらくばん) di 黒島 伝治 (くろしまでんじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 17.823 caratteri · 36 schermate
」
「うむ、/\。」
「いくら、鉱石が地の底で呻っとったってさ、俺達が掘り出さなきゃ、一文にもなりゃすめえ。」
だが、そういう者は、よほどうまく、かげにまわって喋らないと、役員に見つかり次第、早速、山から叩き出されてしまう。
二
圧搾空気の鉄管にくゝりつけた電球が薄ぼんやりと漆黒の坑内を照している。
地下八百尺の坑道を占領している湿っぽい闇は、あらゆる光を吸い尽した。電燈から五六歩離れると、もう、全く、何物も見分けられない。土と、かびの臭いに満ちた空気の流動がかすかに分る。鉱車は、地底に這っている二本のレールを伝って、きし/\軋りながら移動した。
窮屈な坑道の荒い岩の肌から水滴がしたゝり落ちている。市三は、刀で斬られるように頸すじを脅かされつゝ奥へ進んだ。彼は親爺に代って運搬夫になった。そして、細い、たゆむような腕で鉱車を押した。
八番坑のその奥には、土鼠のように、地底をなお奥深く掘進んでいる井村がいた。圧搾空気で廻転する鑿岩機のブルブルッという爆音が遠くからかすかにひゞいて来る。その手前には、モンペイをはき、髪をくる/\巻きにした女達が掘りおこされた鉱石を合品で、片口へかきこみ、両脚を踏ンばって、鉱車へ投げこんでいた。