Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ちちゅうま

地中魔

海野 十三

Leggi 地中魔 (ちちゅうま) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 24.599 caratteri · 50 schermate

Aozora Bunko

それでわしのところへ頼みに来た。ヘッヘッヘッ」

「あんなこといってら。先生に頼みに来たんだよ。誰が大辻老なんかに……」

「ところが、ヘッヘッヘッ。――先生は今フランスへ出張中だ。先生が手を下されることは出来ないじゃないか。そうなれば、次席の名探偵大辻又右衛門先生が出馬せられるより外に途がないわけじゃないか。つまりわしが頼まれたことになるのじゃ。オホン」

大辻老はそこで大将のように反身になったが、テーブルの上の麦湯の壜をみると、忽ちだらしのない顔になり、ひきよせるなり、馬のような腹に波をうたせて、ガブガブと一滴のこらず呑んでしまった。

「ああ、うまい。ここの井戸は深いせいか、実によく冷えるなア」

三吉にはそれも耳に入らぬらしく、折悪しく帆村名探偵の海外出張中なのを慨いていた。

怪盗「岩」

「岩が帰ってくるそうじゃ」

そういったのは警視総監の千葉八雲閣下だった。

「なに、岩が、でございますか」

とバネじかけのように椅子から飛び上ったのは大江山捜査課長だった。それほど驚いたのも無理ではなかった。岩というのは、不死身といわれる恐しい強盗紳士だ。彼は下町の大きい機械工場に働いていた技師だが、いつからともなく強盗を稼ぐようになっていた。