Classici giapponesi con furigana
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こうふ
坑夫
Leggi 坑夫 (こうふ) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 141.690 caratteri · 283 schermate
前記の通りいろいろ馬鹿な真似をしていると、突然、
「おい」
と呼んだものがある。自分はこの時ちょうど下を向いて鳴海絞の兵児帯を締め直していたが、この声を聞くや否や、電気仕掛の顔のように、首筋が急に釣った。見るとさっきの顔揃で、眼がみんなこっちを向いて、光ってる。「おい」と云う声は、どの顔から出たものか分らないが、どの顔から出たにしても大した変りはない。どの顔も獰猛で、よく見るとその獰猛のうちに、軽侮と、嘲弄と、好奇の念が判然と彫りつけてあったのは、首を上げる途端に発明した事実で、発明するや否や、非常に不愉快に感じた事実である。自分は仕方がないから、首を上げたまま、「おい」の声がもう一遍出るのを待っていた。この間が約何秒かかったか知らないが、とにかく予期の状態で一定の姿勢におったものらしい。すると、いきなり、
「やに澄ますねえ」
と云ったものがある。この声はさっきの「おい」よりも少し皺枯れていたから、大方別人だろうと鑑定した。しかし返答をするべき性質の言葉でないから――字で書くと普通のねえのように見えるが、実はなよの命令を倶利加羅流に崩したんだから、はなはだ下等である。