Classici giapponesi con furigana
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こうふ
坑夫
Leggi 坑夫 (こうふ) di Natsume Sōseki (夏目 漱石) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 141.690 caratteri · 283 schermate
この安さんがわざわざ第一見張所の傍まで見ず知らずの自分を親切に連れて来てくれたと云う事が知れ渡れば、この案内者は面目を失うにきまっている。責任のある自分が、責任を抛り出して、先へ坑を飛び出してしまったと分る以上は――しかもそれが悪意から出たと明瞭に証拠だてられる以上は、こいつは親方に対して済ましちゃいられない。となると後できっと敵を打つだろう。無責任が露見るのは痛快だが――自分はけっして寛大の念に制せられたなんて耶蘇教流の嘘はつかない。――そこまでは痛快だが、敵打は大に迷惑する。実のところ自分はこの迷惑の念に制せられた。それで、
「ええ、いろいろ路を聞いて出て来ました」
とおとなしい返事をして置いた。
初さんは半分失望したような、半分安心したような顔つきをしたが、やがて石から腰を上げて、
「親方の所へ行こう」
とまた歩き出した。自分は黙って尾いて行った。昨日親方に逢ったのは飯場だが、親方の住んでる所は別にある。長屋の横を半丁ほど上ると、石垣で二方の角を取って平した地面の上に二階建がある。家はさほど見苦しくもないが、家のほかには木も庭もない。相変らず二階の窓から悪魔が首を出している。