Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
まど
堀辰雄集 新潮日本文学16
堀 辰雄
Leggi 堀辰雄集 新潮日本文学16 (まど) di 堀 辰雄 (ほりたつお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 58.906 caratteri · 119 schermate
お前が云い足した。「私は自分で自分のことがよく分っていますもの。」
「…………」私はいよいよ何と返事をしたらいいか分らなくなって、ただじっとお前の方を見ていた。
「私、この頃こんな気がするわ、男でも、女でも結婚しないでいるうちはかえって何かに束縛されているような……終始、脆い、移り易いようなもの、例えば幸福なんていう幻影に囚われているような……そうではないのかしら? しかし結婚してしまえば、少なくともそんなはかないものからは自由になれるような気がするわ……」
私はすぐにはそういうお前の新しい考えについては行かれなかった。私はそれを聞きながら、お前が自分の結婚ということを当面の問題として真剣になって考えているらしいのに何よりも驚いた。その点は、私はすこし認識が足りなかった。しかし、いまお前の云ったような結婚に対する見方がお前自身の未経験な生活からひとりでに出来てきたものかどうかと云うことになるといささか懐疑的だった。――私としては、このままこうして私の傍でお前がいらいらしながら暮していたら、互いに気持をこじらせ合ったまま、自分で自分がどんなところへ行ってしまうか分らないと云ったような、そんな不安な思いからお前が苦しまぎれに縋りついている、成熟した他人の思想としてしか見えないのだ……「そういう考え方はそれはそれ