Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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とうじょうのきじゅつし

塔上の奇術師/鉄人Q

江戸川 乱歩

Leggi 塔上の奇術師/鉄人Q (とうじょうのきじゅつし) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 151.766 caratteri · 303 schermate

Aozora Bunko

大学を出るとおとうさんの会社へはいり、ふつうの社員として、毎日かよっているのです。スミ子ちゃんには、このにいさんのほかに、きょうだいはありませんでした。

スミ子ちゃんは、午後三時半ごろ学校から帰ると、おとうさんと小林少年のがんばっている書斎へいってみたり、茶の間のおかあさんのそばに、すわってみたり、刑事たちが、うろうろしている廊下を歩きまわってみたり、ときどき、げんかんのホールに出て、早くにいさんが帰らないかしらと待ちうけてみたり、そわそわとして、おちつかないのでした。

五時すごしすぎ、げんかんのドアの音がして、待ちかねていたにいさんが、会社から帰ってきました。

スミ子ちゃんは、ホールへかけ出していってにいさんをむかえ、にいさんが、くつをぬいでホールへあがってくるのを待って、いつものあいさつをしました。

スミ子ちゃんは、右手の人さし指をまっすぐに立てて、自分の鼻の前にくっつけ、右の目を、ぱち、ぱち、ぱちと、三度またたいて見せました。

これは、ふたりだけが知っている暗号通信みたいなもので、こういう形で、仲よしのしょうこを見せることになっていました。