Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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とうじょうのきじゅつし

塔上の奇術師/鉄人Q

江戸川 乱歩

Leggi 塔上の奇術師/鉄人Q (とうじょうのきじゅつし) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 151.766 caratteri · 303 schermate

Aozora Bunko

せまい自動車の中ですから、一郎さんは、どうすることもできません。身うごきすればうたれそうなので、じっとしているほかはないのです。

するとパッと、目をふさがれました。右がわの男が、てぬぐいのようなもので、一郎さんに目かくしをして、うしろで、かたくむすんでしまったのです。

それから、こんどはさるぐつわです。ハンカチをまるめたようなものが、口の中へおしこまれ、その上から、やっぱりてぬぐいのようなもので、口から首のうしろにかけて、強くしばられてしまいました。

「ちょっと息ぐるしいが、しばらくのがまんだ。いのちがおしかったら、じっとしているんだよ。」

そんなことをいいながら、男は一郎さんの両手をねじあげて、うしろにまわし、ほそびきでしばりあげました。

目かくしをされたので、自動車がどこを走っているのか、すこしもわかりません。むろん、淡谷さんのやしきへいくはずはないのです。いったい、どこへつれていこうというのでしょう。

それに、このふたりの悪漢はなにものでしょうか。一郎さんは、すこしも心あたりがありません。ひょっとしたら、ああ、ひょっとしたら、この男たちは、怪人四十面相の手下なのではないでしょうか。