Classici giapponesi con furigana
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とうじょうのきじゅつし
塔上の奇術師/鉄人Q
江戸川 乱歩
Leggi 塔上の奇術師/鉄人Q (とうじょうのきじゅつし) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 151.766 caratteri · 303 schermate
小男といえば、みなさんは、なにか思いあたることがありませんか。
小男のように見えても、それは少年だったかもしれません。黒い服をきた少年が、自動車の下で、なにかやっていたのです。少年探偵団のものがたりのどこかに、これと同じような場面があったことを思いだしてください。
さて、四十面相は、淡谷さんといっしょに自動車に乗ると、ポケットから大きな黒いふろしきのようなものをとりだしました。
「目かくしをするよ。これからいく場所を、きみに知られたくないのでね。」
そういって、淡谷さんの目からあたまのうしろにかけて、その黒いきれを、しっかりくくりつけてしまいました。
自動車は右に左に、いくつも町かどをまがって、三十分も走ったころ、やっととまりました。
「さあ、ここだ。まだ、目かくしをとってはいけない。すこしあぶない道だが、おれが手をひいてやるから、だまってついてくるのだ。」
淡谷さんは、車からおりると、宝石ばこをしっかりかかえて、手をひかれるままに、ついていきました。
ぼうぼうと草のはえた道をとおってから、あぶなっかしい石段をおりました。井戸の中へでもはいっていくような気持ちです。