Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
つぼ
壺
山本 周五郎
Leggi 壺 (つぼ) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 16.624 caratteri · 34 schermate
ように」思いがけぬところへ自分のことをとりあげられたので、七郎次はわれにかえったようにはっと息を詰めた。又右衛門はおなじ穏やかな調子で、一句ずつ噛んで含めるように続けた、「おまえは我流ながら刀法をよく遣う、しかし人間がけんめいになってやれば、刀法に限らずたいていなわざは人並にはできるものだ、しかしわざはどこまでもわざに過ぎない、心のともなわぬわざは注意が外れた刹那に身からはなれるだろう、……おまえの目的は壺を捜すことにあった、それなのに掘り返した土から草や瓦礫を拾い捨てた、自分では気づかず、しかもまったく目的には無要なことなのに、……なぜだろう、ひとくちに云えばおまえが百姓だからだ、心がその道に達していれば意識せずとも肉躰は必要な方向へ動く、剣をとろうと鍬をとろうと、求める道の極意はその一点よりほかにはないのだ、……妄執を棄てろ七郎次、おまえにはおまえ本来の道がある筈だ」
さいごの一句を大喝し、片手で膝をはっしと打った。七郎次はその刹那に、からだのなかからなにかがすっと消え去るように感じた、たとえば身内に燃えていた火が、いきなり水を浴びせられて消え去る