Classici giapponesi con furigana
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やしゃがいけ
夜叉ヶ池
泉 鏡花
Leggi 夜叉ヶ池 (やしゃがいけ) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 27.689 caratteri · 56 schermate
百合 どんなお話、もし、貴客。
学円 ……時にここで話すのを、貴女のほかに聞く人がありますかね。
百合 いいえ、外にはお月様ばかりでござんす。
学円 道理こそ燈が消えて、ああ、蚊遣の煙で、よくは見えぬが、……納戸に月が射すらしい。――お待ちなさい。今、言いかけた越前の話というのは、縁の下で牡丹餅が化けたのです。たとえば、ここで私がものを云うと、その通り、縁の下で口真似をする奴がある。村中が寄って集って、口真似するは何ものじゃ。狐か、と聞くと、違う。と答える。狸か、違う、獺か、違う、魔か、天狗か、違う、違う。……しまいに牡丹餅か、と尋ねた時、おうと云って消え失せたという――その話をする気であったが、……まだ外に、月が聞くと言わるるから、出直して、別の談話をする気になった。お聞きなさい。これは現在一昨年の夏――
一人、私の親友に、何かかねて志す……国々に伝わった面白い、また異った、不思議な物語を集めてみたい。日本中残らずとは思うが、この夏は、山深い北国筋の、谷を渡り、峰を伝って尋ねよう、と夏休みに東京を出ました。――それっきり、行方が知れず、音沙汰なし。親兄弟もある人物、出来る限り、手を尽くして捜したが、皆目跡形が分らんから、われわれ友だちの間にも、最早や世にない、死んだものと断念めて、都を出た日を命日にする始末。