Classici giapponesi con furigana
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ほんやくちぎのせつ
大尉の娘
神西 清
Leggi 大尉の娘 (ほんやくちぎのせつ) di 神西 清 (じんざいきよし) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.030 caratteri · 21 schermate
もっとも今日では既にカラー・フィルムも出現しているから話は別だが、そもそも先行条件として、絞りとか照明とかフィルターの選択とか露出の時間とか現像の技術とか、さまざまな人為的操作がいることは誰だって知っている。ただレンズの確かさとかピントの正しさだけを頼みにしていたのでは、報道写真一枚まんぞくに撮れはしない。そんな事情を一切無視して、さも自分が精巧なレンズにでもなったつもりでアグラをかいているのが、世上の単色版式飜訳家どもである。
今年のはじめ、ある飜訳劇を見物したら、ある幕で姉娘が妹娘を慰めながら、「私はあなたを高く評価します」と言った。電光石火、思わず耳を疑ったほどの名セリフである。失笑の声がそこここで聞えた。また最後の幕で、ある青年が任地を離れてゆくに当って、「さよなら、樹木たち!」と木立に向って呼びかけた。これまたシンミリしたその場面に一種異様な効果をあたえ、見物はげらげら笑いだした。見物が笑ったから悪いというのではない。もともと喜劇のつもりで原作者は書いているのだから、見物が笑ってくれれば有難いみたいなものだが、問題はその笑い所である。生半可な直訳口調からくる可笑しみ、そんなくすぐりを狙って原作者は芝居を書いたのではなかった。