Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Leggi 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 145.722 caratteri · 286 schermate

Aozora Bunko

熊谷の宿を通りかかって、芝居小屋の前で、気障な男の水垂のげん公を見た道庵先生が、

「どうもいけねえ、昔はそれ、芝居に、なかなか見巧者というやつがいて、役者がドジをやると半畳をうちこんだものだが……そいつが隙がなかったね、聞いていて胸の透くようなやつがあったくらいだから、役者にもピンと来て、悪くいわれてもはげみにならあな、舞台に活気も出て来れば、お客も喜ばあな、うちこむ当人も無論いい心持で、それを見得にやって来るところが可愛いものさ。ところが今時の半畳屋と来た日にゃ、下等でお話にならねえ、時代が変っているのに頭がなくて、鼻っぱしだけがイヤに強く、人のイヤがるようなことをいえば、それで抉ったつもりでいる。あのげん公様などがいいお手本さ、あの男の口癖が、二言目には百姓呼ばわりで、あれで江戸ッ児専売のつもりなんだから恐れ入る。なにもげん公に恩も怨みもあるわけじゃねえが、あんな下等なのがおおどころにブラ下っていると、芝居道の進歩の邪魔になる、芝居の方も、も少し向上させなくっちゃいけねえね」

といいました。つまり先生の心持では、あらゆる方面に気を配って、それに親切を尽してやりたいところから、こういう半畳屋を憎む心になったのでしょう。