Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Leggi 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 159.272 caratteri · 313 schermate
といって屋台の下から、手古舞のところまで一足飛びにかけて来て、
「そこの芸者、いけねえよ、その刷毛先をパラッと……こういう塩梅式に、鬼門をよけてパラッと散らして……そうだ、そう行って山王のお猿様が……と来なくっちゃ江戸前でねえ。おい、こっちの芸者、それじゃお前、肌のぬぎ方がいけねえやな、こうだ、同じことでもこういう塩梅式に肩をすべらせると見た目が生きてらあな、それそれ。ちぇッ、そっちの姉さん、お前、花笠をそう背負っちゃあいけねえよ、成田山のお札じゃあるめえし、ここんところをこう七ツ下りに落してみねえな、見た目が粋だあな。おいおい、そっちの金棒さん、もう少しずしんと、和らか味のある音を出してくんな……さあ、提灯を、も少し上げたり、上げたり」
といって、また一目散に屋台のところまでかけ戻って、
「しっかりやってくんな……冗談じゃねえよ、大胴がいけねえ、大胴、もう少し腹を据えてやりねえ。笛、笛、もう少し高く……ひょっとこ、ひょっとこ、思いきって手強く……」
御当人も片肌をぬいでしまって、有合わせた提灯を高く高く振り廻して、屋台の上の踊り方にまで指図する。
変な親爺が出て来やがった、町内ではあんまり見かけない風俗の親爺だが、かなり気むずかしい親爺らしい。