Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Leggi 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 159.272 caratteri · 313 schermate

Aozora Bunko

になって声援している。塙団右衛門が、松の大木を振り廻して大勢の中へ割って入ると、また素敵もない大喝采。

やや分別臭いのまでが、何しろ天下の豪傑だから、このくらいのことは無理もありますまい――と痩我慢をする。

そうして遂に重太郎首尾よく敵の首を取って、太閤殿下のお賞めにあずかるというところで幕。

幕は下りたが、人気の沸騰はなかなか下りない。

「エラいもんですな、昔の豪傑を眼の前へ持って来たようなもんです、役者もあれまでにやるには、剣道の極意に渉らなければやれませんなあ」

といってもて囃す。

仏頂寺弥助は、いよいよお冠を曲げて、

「ばかばかしくって、見ちゃあいられない」

連れがなければ立って帰るのだが、そうもゆかないらしい。丸山勇仙がまたそれをなだめて、

「まあ、芝居だから我慢するさ、その代り、今度はいよいよ市川宗家の勧進帳だ……これから渋いところを見せるのだから、ぜひ、まあ、もう一幕辛抱し給え」

といって引留める。自分たちが主人側で誘って見に来た芝居だから、仏頂寺も無下に立帰るわけにもゆかないでいる。それに同行の二人の壮士は、ただもう御多分に漏れず嬉しがって見物しているのだから、それに対しても――