Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Leggi 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 159.272 caratteri · 313 schermate
そこで、その金は、そっくり故郷の足利にいる妻子に送り届けることにしておいて、またも例の額面と睨めっこです。
油でない方の一方の額が、どう睨めてもわからない。時代がわからない。描き手がわからない。描かれている人物がわからない。ただわかるのは、線と色との調和と、それから描かれた人物の陰深にして凄惨な表情。そうして見ているうちに、温和があり、威厳がある半面の相。
知られる限りの道釈のうちにも、英雄の間にも、この像に当嵌るべき人物を見出すことができない。世間には、わかってもわからなくても、どうでもいい事がある。ぜひともわかりたいことがある。どうしてもわからせねばならぬ事もある。すべてに於て極めて無頓着な田山白雲。時としては飢えに迫る妻子をすら忘れてしまうこの放浪画家も、事ひとたび、その天職とするところの事に当ると、かなり苦心惨憺する。今や、この第二の絵について、何事をかわかりたいとして、その一つをさえ、わからせることができないで苦心惨憺を続けている。
わからないのは知識だけである。知識の鍵を握りさえすれば、芸術に国境はないのだから、いいものはいい、悪いものは悪いとして、当然自分の鑑賞裡にくだって来るに相違ないが、知識そのものがないから何とも判断のくだしようがない。