Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠10
中里 介山
Leggi 大菩薩峠10 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 285.635 caratteri · 558 schermate
「なるほど……どんなふうに御厄介になったのだね」
「わたしが悪い癖で、戸惑いをしてしまったものですから、大変に御迷惑をかけちまいましたことがございますんです」
「ははあ……実はね、その飛ばっちりが、われわれの方までも飛んで来て、えらい迷惑をしてしまったよ。君はあの、松太郎という浅間の芸者だろう」
「お察しの通りでございます」
「よくない、甚だよくない、われわれの友人、兵馬を君がたぶらかして、あっちこっちへ引っぱり廻すなんぞは、甚だよくない」
と仏頂寺が、ワザワザ睨みの利かないような眼つきをして見せると、女は少し真面になって、
「いいえ、それは違います、どちらがたぶらかしたの、引っぱり廻したのというわけではありません、こなた様にはほんとうに、はからず御迷惑をかけたり、お世話になったりして、お礼をこそ申せ、お恨みを申し上げるような義理じゃございませんのですけれど、昨夜のなされ方が、あんまりお情けないものですから……」
「なるほど昨夜、この宇津木が、君に対して、何か不人情な仕打ちに出でたものと思う、そりゃ宇津木が悪い」
仏頂寺が呑込み顔にいうと、女は、
「いいえ、こちら様がお悪いことは少しもございません、ほんとうは、わたしがわがまますぎたんでございますよ……恨みや、愚痴なんて、申し上げられた義理じゃないんですけれど、そこは女