Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠10
中里 介山
Leggi 大菩薩峠10 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 285.635 caratteri · 558 schermate
「あのがんりきというやつ、あんな奴さえこのごろは音も沙汰もない」
とつぶやきました。
そこへ、
「こんちは、まっぴら御免下さいまし」
障子の外から猫撫声がしました。
来やがった、来やがった、来るに事を欠いて、おっちょこちょいの金公が来やがった。
その声で、お絹はうんざりしてしまったが、まあ、いい、これも時にとっての、おもちゃだ――という気分で、
「金公かえ、おはいり」
と言いました。
「はい、その金公でございます」
お許しが出たと見て、抜からぬ顔で障子を引開けて、ぬっと突き出した金公を見ると、どこで工面したか、ゾロリとしたなりをして、本物の野幇間になりきっている。
「近ごろは、とんと御無沙汰のみつかまつりまして、何ともはや」
といって、人さし指と中指を揃えて、額のところをトンとたたき、
「これは、憎らしうございます、朝っぱらから、忍び駒のしんねこなんぞは、憎らしいことの限りでございます、ここは人里離れし根岸の里、御遠慮なくお発し下さいまし、金公の野郎にも一つ、おたしなみの程を聴聞仰せつけられたいもので……」
ぬらりくらりと侵入して来て、置きはなしてあった三味線と、お絹の顔をかたみがわりに見渡して、しゃべり出しているから、お絹が、