Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠10
中里 介山
Leggi 大菩薩峠10 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 285.635 caratteri · 558 schermate
「たらし餅を一つおあがんなさいまし」
そんなことに頓着なく与八は、再び、七兵衛に向って、たらし餅をすすめます。
そこで七兵衛はお茶を飲み、たらし餅を食いながら、なにげなく、
「それでわかった、それで委細がわかりましたよ、お松さんという人が、ああして新町へお堂を建てたり、そのお堂の中に納めてあった絵馬が、こんなところへ来ていたりする因縁が、よくわかりましたよ。しかし、若い衆さん、わが子を捨てるほどの親を、血眼になって探し廻るような仕事はよした方がようござんすぜ、子を捨てるほどの無慈悲な親に、ロクな奴があるはずがありませんからね。よしんば探し当てて、おおお前がお父さん、おおお前がせがれか、と抱きついてみたところで、ツマらねえお芝居さ、少しほとぼりがさめてごらんなさい、子供の方がちっと、よくでもなっていて、小遣銭をねだりに来られたりするうちはまだいいが、万々が一、その親という奴がたちの良くねえ奴でもあってごろうじろ、それこそ親子の名乗りなんぞしなかった方が、ドノくらい仕合せかとあとで臍を噛むようなことがなんぼうもございまさあ。生みの親にめぐり逢いてえとか、この世の名残りにせがれに一目あって死にてえとかいうのは、お芝居としちゃあ結構な愁嘆場かも知れねえが、生で見せられると根っから栄えねえものなんだぜ……お前さんも