Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠10
中里 介山
Leggi 大菩薩峠10 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 285.635 caratteri · 558 schermate
つまり、その大望というのは以前にいった通り、豊臣太閤伝来、徳川非常の軍用金、長さ一尺一寸、厚さ七寸、幅九寸八分、目方四十一貫ありと伝えられる、竹流し分銅の黄金が、いま現に存在するか否かを確めた上、その一箇を手に入れてみたいということ。
神尾主膳のいわゆる大奥の間取り調べという事の如きは、頼まれたとすれば、七兵衛にとっては、片手間でありましょう。
暫くして、犬の吠え声が全くやみました。
五
それから、丑三の頃、大胆至極にも、江戸城の一の御門の塀を乗越して潜入した、一つの黒い影があります。
この時の七兵衛は、根岸の化物屋敷を出た時のいでたちとは全く違い、笠も、合羽も、いずれへか捨ててしまって、目に立たない色の手拭で頬かむりをして、紺看板のようなのに、三尺帯をキリリと結んで尻端折り、紺の股引と、脚絆で、すっかりと足をかため、さしこの足袋をはき、脇差は背中の方へ廻して、その長い下緒を、口にくわえていました。
それですから、例の菅笠に合羽、という在来のいでたちとは全く趣を異にするのみならず、今までの七兵衛として、仕事ぶりにおいて、こうまでキリリと用心してかかったことはないようです。