Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠10
中里 介山
Leggi 大菩薩峠10 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 285.635 caratteri · 558 schermate
その間、老人は単衣一枚で、乗鞍ヶ岳の頂上の岩石に身を寄せて、その危険を逃れたのですが、いかがです、これらは人間業とは思われますまい……藤江老人は神主様でございます」
「そんなことが、有り得べきことでない、有り得べからざることだ」
と山の通人は、躍起となって叫び出すと、北原賢次は冷然として、
「有り得べきことか、有り得べからざることか、現在この拙者が、その老人の冒険を、実際に見聞しているのだから仕方がない。といっても、それだけの鍛練が、一朝一夕で出来るわけではありません、本来虚弱な藤江老人が、どうしてそれだけの胆力を養い得たかということをお話ししましょう。それというのも、あなたが、神主は高山に登らない、神主は高山で修行をしないとおっしゃったから、その証明として申し上げるまでですよ」
北原賢次は、それから、神主であり、登山家であり、修行者である松本の藤江正明翁が、三十までしか生きないといわれた虚弱な身を以て、いかにして、それほどに超人的な身体をきたえ得たかという実験を、細々と語り出でたのは、一座の人を、本心から傾聴させるの価値がありました。
そこで池田良斎も、日本の山岳と、神霊との間には、離るべからざる関係があって、大和の三輪山あたりは、山そのものが神社になっているあたりから説き出して、修験道も、半ば神道のもので