Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

Leggi 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 368.567 caratteri · 720 schermate

Aozora Bunko

逃れ去らんと欲すれども、夜行太と黒三と、かはり代りに宿所にをれば、思ふのみにて便りを得ず、よしや些の隙ありとても、山深くして道遠かり、いづこを人家ある処ぞと、予て知らねばなまじひに、走り出で路に迷うて、程もなく追詰められ、行戻さるることしもあらば、わが上のみか球之介が、命も保ちがたかるべし、畜生にだも劣る山賊の、しかも良人のあだかたきなる、二人の為に身を涜されて、調戯となれる事、もともといかなる悪業ぞや。好もしからぬ夫でも、ぬしありながら岐道かけて、瀬十郎ぬしと浅からず、契りし罪の報い来て、いける地獄に堕ちにけん、世に薄命なる女子はあれども、わが身に増るものあるべしやと、過来しかたを胸にのみ、思ひぞくらす秋の山に、牝恋ふ鹿もうらめしく、まがきにからむ薯かつら、子にほだされて捨てかねし、身のなる果をあはれ世に、訪ふ人絶えてなかりけり。畢竟お夏がこの窮阨の、後のものがたりいかにぞや、そは次の巻に解分るを聴ねかし……」

北原は、眼の落つるところに、一気にこれだけの文字が触れたものですから、一種異様な気分に襲われました。

十九

北原賢次は美少年録の件のくだりを見た瞬間に、ちょっとそんなような気分に襲われ、ずっと膝先を炬燵の方に突き入れて、斜めに竜之助の方を見ながら、