Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
Leggi 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 368.567 caratteri · 720 schermate
「なるほど――」
怖る怖る手に取り上げて、まぶしそうに老石工はその絵像をとって、つくづくと打眺めました。
巨大なる蛸の頭を切り取って載せたように、頭頂は大薬鑵であるが、ボンの凹には爾とした毛が房を成している。
巨大な、どんよりとした眼が、パッカリと二つあいていて眉毛は無い。
鼻との境が極めて明瞭を欠くけれども、口は極めて大きく、固く結んだ間へ冷笑を浮ばせている。頭から顔の輪郭を見ると、どうやら慢心和尚に似ているが、パッカリとあいた眼は、誰をどことも想像がつかない。
だが、そのパッカリとあいた、力のないどんよりとした眼が、見ようによっては、爛々とかがやく眼より怖ろしい。かがやく眼は威力を現わすけれど、この眼は倦怠を現わす。威力には分別を含むものだが、倦怠は侮蔑のほかの何物をも齎さない。
お銀様のこしらえたのはスフィンクスです。
だが、古代埃及の遺作に暗示を得たのでもなければ、摸倣したのでもなく、或いはまた直接間接に、その材料を取入れたわけでもなんでもありません、全くお銀様独得のスフィンクスだということが一見して直ぐわかる。
たとえば、復興時代のエジプト人が、母性守護の女神として表徴した、奇怪なる河馬女神トリエスの石彫像に似たと言えば言えるが、もちろんそれではない。