Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
Leggi 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 368.567 caratteri · 720 schermate
「そのお言葉が何より心強く感じます。実はこうして永らく病床になやんでいるより、どこぞ湯治へでも行けとすすめられておりますが、湯治に行こうという気にもなりませぬ」
「ははあ、湯治は悪くありません、次第によってはその湯治先まで、拙者が附いてまいってあげてもようございます、そうすれば拙者のためにもよいと思います」
「いやいや、貴殿のお隠れなさるには、かえってこの屋敷がようございます、この屋敷にありさえすれば、決して人の手に捕われるという心配はありませぬ」
「いやいや、拙者のは国を立退いて来たとは申せ、実は、武士の面目の上に止み難き事態であることは、藩の者も皆判っている故、さのみ恐れて隠れ潜む必要はござりませぬ、表面上謹慎を表して立退けばそれで済むのでございます」
「いずれにしても御用心に如くはなし、ゆっくりご逗留なされよ」
「奥方様」
と、梶川は奥方の方に向いて、
「拙者は隠れ潜んでいるのがよいとは申せ、伊津丸殿はこうして永らく一室におられては、お気も屈しましょう、湯治のことはよい思いつきと存じますが、もし湯治においでなさるのに、お手不足でもあるならば、及ばずながら拙者がおともを致しましょう」