Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠16

中里 介山

Leggi 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 268.946 caratteri · 520 schermate

Aozora Bunko

「いいえ、大金というほどではありませんけれども、それでも、払渡しや買物に、これでは扱いかねることがありますから、別に五十二枚だけ、いま申しました通り、長浜へ両替にやりましたから、そのうちに戻りましょう、小出しは小出しとして置いて、これはまたこれとしてお預かり下さい」

「では……お引受け致しました以上は、ともかく米友さんの帰るまでお預かりして置きまして――」

「どうぞ、そうして下さい」

「念のために、一応おあらためを願います」

「はい――」

と言って、お銀様はわるびれずに、自身その箱の中から小判を取り出して、いちいちお雪ちゃんの眼の前で数を読み、

「この通り、五十二枚ございます」

「確かに五十二枚――そうして、お金につもれば幾らになるのでございましょうか」

「ホ、ホ、ホ」

と、お銀様が珍しく軽く笑いながら、

「お金につもればと言っても、これがそのお金そのものじゃございませんか」

「まあ、ほんとうに左様でございました、小判五十二枚ですから、五十二両でございますね」

「え、一枚を一両と覚えていらっしっていただきまして、その値段は、小判のたちによって違うのでございます」

「そのように聞いておりましたが、この小判は……」