Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠19
中里 介山
Leggi 大菩薩峠19 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 319.771 caratteri · 617 schermate
単に芸術の士だけではない、これからの天下の舞台を背負って立つ幕府方の最も有力なる人材の一人として、誰人にも嘱望されている名前でしたが、ここでは単に芸術の引合いとしての勝麟の名が呼び出される。
「いったい、勝は剣術は出来るのかいなア」
「勝の剣術は見たことないよ」
「だが、勝に言わせると、おれは学問としても、修行としても、ロクなことは一つもしていないが、剣術だけは本当の修行したと言っているぜ」
「口幅ったい言い分だな、ドレだけ修行して、ドレだけ出来るのか、勝に限って、まだ人を一人斬ったという話も聞かない」
「若い時は、あれで盛んに道場荒しをやったそうだ」
「いったい、彼は何の流儀で、誰に就いて剣術を学んだのだ」
「師匠は島田虎之助だが、剣術にかけては島田より家筋が確かなんだ、勝はあれで男谷の甥に当るんで、勝の父なるものが、男谷の弟なんだ、それが勝家へ養子に来たのだから、れっきとした武術の家柄なのさ――いやはや、その勝の父なるものが、箸にも棒にもかかった代物ではない」
と一座の中の物識りが、勝麟太郎の家柄を洗い立てにかかったのが、ようやく話題の中心に移ろうとする時でありました。