Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠19
中里 介山
Leggi 大菩薩峠19 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 319.771 caratteri · 617 schermate
村正どんもまた、花合戦よりも蕾合戦のことだと内心得意がって、この清興(?)を我ながら風流事極まれりと納まっている。子供を相手に、こういう無邪気(?)な色気抜きの遊びに限る、こういう遊びぶりこそは、色も恋も卒業した通の通でなければやれない、という面つきをして得意満々の体に見えたが、しかし、もう時刻もだいぶおそい、この辺で、この清興に疲れた可憐の子供たちを解放して、塒につかせてやるのが、また通人の情け、無邪気というものも程度を知ることが、また通人の通人たる所以でなければならないという面をして、
「どうだ、面白かったか」
「ほんとに面白かったわ」
「ずいぶん面白かったわ」
「でも、わたし苦しかったわ」
「負傷者は出なかったね、怪我をした者がないのが何より。さあ、この辺で、みんな引取って家へ帰って、お母さんのお乳を飲んでお寝み――」
そこで、みんな衣裳髪かたちを一通り整えて、本当の安息の時間へ急ごうとして、なお余勇がべちべちゃと、あれよあれよと取噪いでいるうちに、なんとなく物足りない気がしたと見えて、その中の誰言うとなく、
「朝ちゃんは――」
「朝霧さんがいないわ」