Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠2
中里 介山
Leggi 大菩薩峠2 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 195.601 caratteri · 387 schermate
引かれて行く米友を見物している町の人々のうちには、それを気味悪く思っているのもありました。たぶん冤罪であろうとひそかに同情を寄せているのもありました。それらの見物の中に一人、旅の姿をした男が笠を傾げて、人混みの中からとりわけて念を入れて米友の姿を見、それに対する評判を聞いているものがありました。その旅人は一夜に五十里を飛ぶ怪足の七兵衛に相違ありません。
「盗人でございますって?」
七兵衛は自分に最も手近で、そうして最もよく話をしてくれそうな見物人の一人をつかまえてこう尋ねました。
「ええ、盗人でございます」
「何を盗んだので」
「お侍衆のお金と持物をそっくり」
「どこでやりました」
「古市の備前屋というので」
「備前屋で?」
「お侍衆が音頭を見物しておいでになる時に」
「あの男が?」
「左様」
「ほんとうに、あの男がやったのでございますかね」
「証拠があるんでございます」
「その証拠というのは?」
「梨子地の印籠に二十両の金」
「はてな」
「あいつのほかに相手が一人あるんでございます」
「相手というのは?」
「それは女でございますよ」
「女?」
「間の山へ出ていたお玉という女」
「へえ、そりゃ……」