Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠6
中里 介山
Leggi 大菩薩峠6 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 185.112 caratteri · 362 schermate
その女は若党らしい男をお伴にしていて、茂太郎を連れ出して、船で柳橋の方へ乗り出したということです。負けない気性のお角を、それと知ってしたことか、知らずにした悪戯か、こればかりは容赦ができないと、お角は歯噛みをして口惜しがりました。
朝になると、染井のお屋敷から参りましたという使の者が、
「へえ、御免下さいまし、染井のお屋敷から、こちらの太夫元へお言伝がありました、というのはほかじゃございません、こちらの小屋に出ておいでなさる茂太郎さんというのが、どうしたものやら、昨晩、迷児になって、染井のお屋敷のお絹様をたよっておいでになったそうでございます、お絹様も、不憫に思召して、昨晩はあれへお泊め申して、よくよく事情をお聞き申してみまするていと、両国の女軽業の一座に出ておいでなさるということですから、こちらの太夫元に、もしお心当りがございましたら、早速お引取りにおいで下さるようにと、こういう使の趣で、早々とやって参りました」
それを聞いたお角が、夜具を刎ねのけて、
「いずれ御挨拶を申し上げますから、帰って下さい」
使の者は、ニヤリと笑って帰りました。
なんというばかばかしいことだろう、すっかりあの女に鼻毛を読まれてしまった、どうしたらこの仇が打てるだろうと歯ぎしりをしました。