Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠6
中里 介山
Leggi 大菩薩峠6 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 185.112 caratteri · 362 schermate
お角はこう言っているうちにも焦ったそうに、
「この間、千住の方から来た人の話に、下総の小金ヶ原に近いところで、たった一人の子供が裸馬に乗ったり、馬から下りて手綱を引っぱったりして、遊びながら東の方へ歩いて行ったのを見た者があるといいましたから、それではないかと思います。それで、今日は、これから小金ヶ原まで人をやってみようかと思っているところでした」
「なるほど」
「ですけれども、それは月夜の晩のことで、それを見た人も遠目のことですから、茂太郎だか、どうだか、わかったものじゃありません、土地のお百姓の草刈子供やなにかであったりしちゃあ、ばかばかしいと思いますけれど、それでも諦めのためですから」
お角は、ただ茂太郎に逃げられたということのほかに、負けぬ気の業腹があるようです。けれども、ここでは別段に、お絹のことも恨んでもいないようです。お絹が連れて行ったはずの茂太郎は、七兵衛の知恵で、伯耆の安綱と交換して、無事に取返したものと見えます。今度、その少年が馬を連れて逃げ出したというのは、それから後の事件で、お絹はまるっきりこの事件にはかかわっていないようです。