Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠6
中里 介山
Leggi 大菩薩峠6 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 185.112 caratteri · 362 schermate
これは茂林寺名物の分福茶釜をかたどったもので、それに毛が生えて、絵本通りの狸に化けたところを、大きな張物にこしらえて、それを真中に舁ぎ上げて、日ならず江戸の市中へ乗込もうというのは、まだ噂だけであって事実に現われたわけではないが、その噂は早くもこちらに響いて喧しいものです。
王子から狐、上州から狸の挟撃にあって、それを江戸ッ児が黙って見ているつもりかどうか、と余計なところに気を揉む者もあります。
「近いうちに、お狸様がおいでなさるそうですね」
「左様でございます、お近いうちに、お狸様のお通りがあるそうでございます、どこらをお通りになるか、それはまだわかりませんそうでございます」
水戸様街道といわれる松戸の方面や、奥州仙台陸奥守がお通りになるという千住の方面から、中仙道の板橋あたりでも、お爺さんやお婆さんが、真面になってその噂をしているほどに評判になりました。街道の商人らは、それでももし、お狸様がお通りになるならば、なるべく自分たちの方の街道を通っていただきたいものだと、ひそかに願っていないものはありません。
「お狸様のお通りは一体、いつ頃なんでございましょう」