Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠6

中里 介山

Leggi 大菩薩峠6 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 185.112 caratteri · 362 schermate

Aozora Bunko

廓へ出入りするあたりまえの按摩を、番新があたりまえに引張って来たのに過ぎません。まもなく連れ込まれた按摩は、中でハタハタと肩の療治にかかりながら、世間話をはじめているのが、よく聞えます。

「万字楼の白妙さんは、かわいそうなことを致しました、ほんとにお気の毒でございますよ、まあ、なんて運が悪いことでしょう」

「万字楼の白妙さんが、どうかなすったの」

「花魁はまだあれをお聞きになりませんか。柳原の土手で、あの花魁が殺されてしまいましたよ」

「え、柳原の土手で、あの白妙さんが殺されたって? そりゃ嘘でしょう」

「いいえ、嘘なんぞは申しません、あの花魁が御贔屓の旦那にひかされて、矢の倉の親御さんのところへお帰りになったのは、つい近頃のことでございましたが、お礼参りだといって柳原の、杉の森の稲荷様へ御参詣になった帰りに、やられてしまいました」

「へえ、ずいぶん、怖ろしいことを聞くものですね、まあ、どうしてそんなことになったのでしょう」

「このごろは、江戸の市中へ辻斬ということが流行って、行当りバッタリに殺られる人が何人あるか知れません。ほんの近いところですけれども、一人で夜歩きをなさったのが、あの方の落度でございますね、その帰りにやられてしまったんでございます。