Classici giapponesi con furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠7
中里 介山
Leggi 大菩薩峠7 (だいぼさつとうげ) di 中里 介山 (なかざとかいざん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 242.044 caratteri · 477 schermate
万用絵図を調べてもハッコツというところはありませんそうで……」
お銀様も、それに耳を傾けて胸をおさえました。事実、コブシは甲武信に通ずるが、ハッコツは何の意味かわからない。さてコブシの方面へ分け入ったという人と、ハッコツへ向け出立したという者と、いずれがいずれかわからない。
ともかく、金助をしていうだけのことはいわせてしまったから、お銀様は空辞退をする金助に金包を持たせ、最後に、あらかじめ、こんなことを尋ねたということを、お角にはだまっているように口どめをして、許してやりました。
金助は、下へおりるとホッと息をつき、何の意味か舌を出して、こそこそと金包を胴巻へ蔵い込み、そのまま逃ぐるが如く銭湯へ駈け込んで行ったそのあとへ、お角が帰って来ました。
お角の帰ったのが遅かったのです。廻り道をしなければ、こんなこともなかったでしょうが、一足遅く戻って見ると、金助は風呂へ飛び出したあとでしたけれど、すべての気配でそれと知り、お梅から聞いて軽く頷き、
「それでも、つかいようによっては相当に役に立つ」
という、いささかながら誇りの色さえも見えました。そのうち、金助は風呂から戻って来て、歯の浮くような軽口と追従を並べましたけれど、二階へ呼び上げられたということは、話しもしなければ語りもしません。