Classici giapponesi con furigana
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かのうせいのぶんがく
夫婦善哉
織田 作之助
Leggi 夫婦善哉 (かのうせいのぶんがく) di 織田 作之助 (おださくのすけ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 47.834 caratteri · 94 schermate
事実、支店の数も何もむやみにつぶしたわけでない証拠に、第一期の募集当時にくらべると、三倍にも増えていたのだ。無論、そのような盛大を来たすには、それ相当の歳月と、苦心がなければならぬ筈だった。効目が卓れていたから、薬がよく売れた、――そんな莫迦げたことは、お前も言うまい。
六
――凡そ何が醜悪だと言っても、川那子メジシン新聞広告ほど、醜悪なものはまたとあるまい。
丹造は新聞広告には金目を惜しまず、全国大小五十の新聞を利用して、さかんに広告を行った。一頁大の川那子メジシンの広告がどこかの新聞に出ていない日は一日としてなかったくらいだ。しかも、単に尨大であるばかりでなく、そのあくどさに於いて、古今東西それに匹敵するものは一つとしてない。
まず、彼は売薬業者の眼のかたきである医者征伐を標榜し、これに全力を傾注した。「眼中仁なき悪徳医師」「誤診と投薬」「薬価二十倍」「医者は病気の伝播者」「車代の不可解」「現代医界の悪風潮」「只眼中金あるのみ」などとこれをちょっと変えれば、そのまま川那子メジシンに適用できるような題目の下に、冒頭からいきなり――現代の医者は鬼である。