Classici giapponesi con furigana
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きだんクラブ〔せんごばん〕
奇談クラブ〔戦後版〕
野村 胡堂
Leggi 奇談クラブ〔戦後版〕 (きだんクラブ〔せんごばん〕) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 9487 caratteri · 19 schermate
「この玄沢坊、昨夜霊夢を被り、畏くも仏勅を承って参ったぞ」
「――――」
「去んぬる歳、拙僧湯殿山に籠り、生身の大日如来を拝まんと、三七二十一日の間、断食の熱願を籠めたのじゃ。すると満願の夜霊夢のお告げがあって、早速江戸に赴き竹女と申す婢女を捜せ、それこそはわが生身の形容に間違いもないとの仰せじゃ」
「――――」
「その仏勅に従って江戸に参っては見たが、竹女と申す婢女は甚だ少くない。困じ果ててうかうか日を送ると、昨夜又々摩訶毘盧遮那仏夢枕に現じてのお告に、大伝馬町の佐久間勘解由の許をなぜ訪ねて参らぬのじゃ、怠慢至極――と以ての外の御叱りじゃ」
「――――」
「此家に竹女と申す女中がいられるに相違ない。それこそは衆生済度のため、仮に卑しき婢女と現じた、大日如来生身の御姿じゃ、早く、早く」
玄沢坊にせき立てられて、佐久間勘解由、夢心地に立上ると、お勝手に小さくなって顫えているお竹の手を取って伴れて来ました。
「ハ、ハッ、勿体至極もない――これこそは、紛れもない生身の大日如来の御姿、まずはそれに直って、衆生の拝を受けさせられえ」
玄沢坊は、前掛で濡れた手を拭いているお竹を、嫌も応もなく床の間に押上げました。