Classici giapponesi con furigana
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おんなのいっしょう
女の一生
森本 薫
Leggi 女の一生 (おんなのいっしょう) di 森本 薫 (もりもとかおる) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.068 caratteri · 25 schermate
ほら櫛はちゃんと此処へ返したじゃありませんか。私、他人の物盗ったことなんて、今迄に一度だってありゃしないのよ。今だって持ってく気なんてまるでなかったのよ。ただ、ちょっと髪にさしてみただけなんですもの。(伸太郎に)ねえ、あなたは私をお巡りさんに渡したりはなさらないわねえ。しないっていって、私、何でもあなたのしろっていうことするから。
伸太郎 まあまあ、君、そうぐんぐん押したら転んじまうよ。
けい 私、お巡りさんに連れていかれると困るのよ。きっとおばさんが呼び出されてくるわ。おばさんの家に帰されて、どんなひどい目に逢うかわからないんですもの。私、おばさんの家、黙って出て来ちゃったのよ。
伸太郎 君は、今、おばさんの家にいるのかい。
けい ええ、おばさん、とても私をひどい目に逢わせるのよ。自分ちにも食べざかりの子供がいるのに厄介者の私が食べるもんだから、物要りで物要りで仕方がないっていうのよ。私、坊やのお守りだって、お台所の用だって、おじさんの内職の手伝いだって、何でも厭っていったことないわ。夜なんか十二時より早くねたことないのよ。それでもまだ、私の働きが足りないって怒られるの。